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異文化間教育学会 2010年度研修会のお知らせ


研修テーマ:マイノリティとしてのろう文化

趣旨:これまでも話題には上りながら、学会全体としては手つかずの課題であったことの一つに、ろう(者)のテーマがあります。このテーマを障害や福祉の問題として(だけ)ではなく、文化の問題として捉えられるのか、どのように捉えられるのかを勉強してみたいと考えます。「ろう文化宣言」を学びながら、自由に意見交換、議論をいたします。また、手話(言語、文化)を直接に学ぶ体験をしながら、少しだけ異文化間の相互理解を試みます。以上により、会員の皆さんが、このテーマに取り組むきっかけを提供できれば、との趣旨です。

日時:2011年2月5日(土) 13:00−16:00 (受け付け開始は12:30〜)
場所:東京外国語大学 本郷サテライト 5階セミナールーム
内容:
1.講議 「ろう文化」にふれる時 — 聞こえる人から見た異文化・自文化理解 
    澁谷智子 氏(東京大学/日本学術振興会特別研究員、当学会会員)
2.講議 「ろう文化」の内側から — ろうコミュニティから見た日本語・聴者
    森壮也 氏(JETROアジア経済研究所主任研究員)
    木村晴美 氏(国立障害者リハビリテーションセンター学院手話通訳学科教官)
3.手話指導 — ろうの手話教師によるナチュラル・アプローチでの指導

参加費:1,000円 当日お支払い下さい。
申し込み:異文化間教育学会事務局までお申し込み下さい。

  =講師の方々からのメッセージ=
 日本手話は日本語とは違う独立した言語――そう聞いて、驚く方も多いのではないでしょうか?今日の言語学の世界では、手話が音声言語とは別の文法を持つ言語であることは常識となりつつあり、東京大学文学部言語文化学科でも「日本手話」の授業が開講されています。しかし、一般社会では、手話は耳の聞こえない人(ろう者)のための、日本語を目で見えるように表しただけの代替コミュニケーション手段という誤った意識がまだまだ根強いと思います。
 ろう者を「耳の聞こえない人」と医学的な障害面からのみ見るのか、「日本手話を日常言語として用いる人」と文化・言語的側面から見るのかでは、聞こえる人と聞こえない人との関わり方はまったく違ってきます。文化・言語的側面から見るならば、聞こえる人も、音声言語に基づく「聴者文化(聴文化)」を身に付けた、「聴者」と相対化されます。
 マジョリティの聴者社会の中で生きるマイノリティであるろう者の多くは、手話と書記日本語の二つの言語をマスターせざるを得ないバイリンガルです。一方、ろう者から生まれる次の世代の子どもたちはその9割が聞こえると言われますが、この子どもたちは、移民の第二~第三世代のような言語状況に置かれます。つまり、親が手話言語の継承を重視している場合には、子どもは親やろう者コミュニティの人との会話は手話、学校教育や友達との会話などで使う言語は音声日本語、という状態になっていきます。
 今回のワークショップでは、手話という言語や、手話に基づいた視覚重視のろう文化という視点から、異文化間の問題を考えてみたいと思います。皆さま、どうぞ奮ってご参加下さい。

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